「そろそろランニングを始めてみようかな。でも、どんなシューズを選んだらいいのか全然わからない…」
新しい挑戦に胸を躍らせる一方で、最初の大きな壁となるのがランニングシューズ選びではないでしょうか。お店やネットには驚くほどたくさんのシューズが並んでいて、デザインや価格もさまざま。何を手がかりに選べば良いのか、途方に暮れてしまいますよね。
ご安心ください!何足も新作シューズを履き比べ、各メーカーの特徴を勉強している私が、あなたのパートナーとなる一足を見つけるお手伝いをします。
実は、ランニングシューズはあなたの走りを快適にするだけでなく、怪我の予防とモチベーションの維持に直結する、とても重要なアイテム。自分に合わないシューズを選んでしまうと、膝や足首を痛める原因になったり、「なんだか走りにくい…」と感じて、せっかくのやる気が削がれてしまったりすることも少なくありません。
この記事では、私の多くの経験や視点から「これさえ知っておけば大丈夫!」というシューズ選びの全知識を、分かりやすく丁寧にお伝えします。読み終える頃には、あなたは自信を持って自分にぴったりの一足を選べるようになっているはずです。
ランニングにある程度精通されている方は自身の感覚も大切にしながらシューズを選択してみてくださいね
【これだけは押さえて!】初心者のシューズ選び 3つの鉄則
まずは、シューズ選びで絶対に外せない3つの鉄則から。ここをしっかり押さえるだけで、失敗のリスクはぐっと減ります。

鉄則1:目的で選ぶ(ダイエット or 大会出場?)
あなたがランニングをする目的は何でしょうか?「健康のために、景色を楽しみながらゆっくり長く走りたい」「ダイエット目的で、まずは無理のないペースで続けたい」という方と、「少しずつペースを上げて、いつかは5kmや10kmの大会に出てみたい」という方とでは、シューズに求めるべき機能が少し異なります。
- 健康維持やダイエット目的でゆっくり走りたい方(ジョギング):
まず最優先すべきは**「クッション性」**です。着地の衝撃をしっかり吸収し、膝や関節への負担を和らげてくれるシューズがおすすめです。フワフワとした雲の上を走るような感覚のシューズなら、きついトレーニングというよりも、楽しいアクティビティとしてランニングを続けやすくなります。 - 大会出場など、少しペースアップを目指したい方:
高いクッション性に加えて、「安定性」や「反発性」も考慮に入れると良いでしょう。安定性は、まだフォームが固まっていない初心者の足のブレを抑え、怪我を防いでくれます。反発性のあるシューズは、着地のエネルギーを次の一歩への推進力に変えてくれるため、リズミカルで軽快な走りをサポートしてくれます。
鉄則2:機能で選ぶ(最重要は「クッション性」と「安定性」)
目的がどちらであれ、特にランニングを始めたばかりの女性に絶対に重視してほしい機能が「クッション性」と「安定性」です。
なぜなら、ランニング時の着地衝撃は、体重の約3〜4倍にもなると言われているからです。普段の生活ではかからない大きな負荷が、一歩ごとにあなたの足、特に膝や足首にかかります。筋力がまだ十分でなく、正しいランニングフォームが身についていない初心者のうちは、この衝撃をシューズに助けてもらう必要があるのです。
- クッション性: 厚みのあるミッドソール(靴底の中間層)が、着地時の衝撃を吸収してくれる、いわば「衝撃吸収材」の役割を果たします。 クッション性が高いシューズは、体への負担を大幅に軽減し、怪我のリスクを下げてくれます。
- 安定性: 着地時に足が内側や外側にぐらつくのを防ぎ、正しい足の運びをサポートしてくれる機能です。 かかと周りがしっかりホールドされる構造や、ソールの接地面積が広いモデルは安定性が高い傾向にあります。 フォームが不安定な初心者にとって、この機能は捻挫などのトラブルを防ぐために非常に重要です。
鉄則3:必ず試着する(正しいサイズの合わせ方)
ネットで手軽に購入できる時代ですが、最初の1足は必ずお店で試着をしてください。ブランドやモデルによって、同じサイズ表記でも大きさや幅が全く異なります。ここでは、失敗しないための試着のポイントをお伝えします。
- つま先に1cm〜1.5cmの余裕を: シューズを履いてかかとをトントンと後ろに合わせた状態で、つま先に指1本分(約1cm〜1.5cm)の余裕があるのが理想的なサイズです。走ると足は靴の中で少し前に動くため、この「捨て寸」がないと指を痛める原因になります。
- 試着は夕方に: 足は夕方になると朝よりも少しむくんで大きくなります。長時間走った後の足の状態に近いため、夕方に試着することで、よりフィットしたサイズを選べます。
- ランニング用の靴下を持参する: 普段履いている靴下とランニング用のソックスでは厚みが異なります。必ず、実際にランニングで使う予定の靴下を持参して試着しましょう。
- 両足で履き、少し動いてみる: 左右で足の大きさが違うことは珍しくありません。必ず両足で試し履きをし、靴紐をしっかり締めて、店内を少し歩いたり軽く走ったりしてフィット感を確認しましょう。 かかとが浮いたり、どこか一部分が強く当たったりする違和感がないかチェックしてください。
【目的別】人気ブランドの鉄板おすすめシューズ5選
それでは、いよいよ具体的なおすすめシューズをご紹介します。今回は、世界中のランナーから愛され、初心者から上級者まで幅広い層に支持されている5つの鉄板モデルを、私、シューズレビュワーの視点から厳選しました。

【クッション性No.1】HOKA / CLIFTON 10 (クリフトン 10)

- ブランドとモデル名: HOKA (ホカ) / CLIFTON 10
- おすすめな人: とにかく膝への優しさを最優先したい方。フワフワとした einzigartige 履き心地を体験したい方。
- 特徴:
- クッション性:★★★★★
- 安定性:★★★★☆
- 重さ:軽い (約227g)
- デザイン: ボリュームのある見た目ながら、洗練されたカラーリングが豊富。
- 価格帯の目安: 約19,800円
- 一言コメント:
厚底ブームの火付け役ともいえるHOKAの代表作。初めて足を入れた時の、まるでマシュマロのような柔らかいクッションには誰もが驚くはずです。最新モデルの「10」では、ミッドソールの厚みを増しながらも軽量化を実現し、さらにかかとのフィット感も向上しました。ゆりかごのような形状の「メタロッカー」構造が、自然な足の運びをサポートし、楽に前へ進む感覚を味あわせてくれます。まずは楽しく走る習慣をつけたい、という方に最初の一足として心からおすすめできるモデルです。
【安定感抜群】ASICS / GT-2000 13 (ジーティー2000 13)

- ブランドとモデル名: ASICS (アシックス) / GT-2000 13
- おすすめな人: 安定性を重視し、怪我のリスクを徹底的に減らしたい方。長距離を快適に走りたい方。
- 特徴:
- クッション性:★★★★☆
- 安定性:★★★★★
- 重さ:標準
- デザイン: 機能美を感じさせる、スポーティーで信頼感のあるデザイン。
- 価格帯の目安: 約15,950円
- 一言コメント:
アシックスが誇る、安定性モデルのロングセラー。 「GT-2000」シリーズは、長年にわたり世界中のランナーの足を支えてきました。特に、着地時に足が内側に倒れ込む「オーバープロネーション」を抑制するサポート機能が秀逸です。最新作の「13」では、足を正しい位置へと導く「3Dガイダンスシステム」と、衝撃吸収性に優れた「PureGEL」テクノロジーを搭載し、驚くほどソフトな履き心地と高い安定性を両立しています。「転ばぬ先の杖」として、あなたのランニングライフを末永く支えてくれる、お守りのような一足です。
【デザインも走りも】On / Cloudmonster 2 (クラウドモンスター 2)

- ブランドとモデル名: On (オン) / Cloudmonster 2
- おすすめな人: 機能性だけでなくデザイン性も妥協したくない方。クッション性と反発性の両方を楽しみたい方。
- 特徴:
- クッション性:★★★★★
- 安定性:★★★☆☆
- 重さ:標準 (約295g/27cm)
- デザイン: 唯一無二のCloudTec®ソールが目を引く、スタイリッシュで先進的なデザイン。
- 価格帯の目安: 約21,780円
- 一言コメント:
スイス発のブランドOnが生んだ、まさに"モンスター級"のクッショニングシューズ。大きな空洞を持つCloudTec®ソールが、着地時には潰れて衝撃を吸収し、蹴り出す際には力強い反発力を生み出します。「2」に進化したことでミッドソールが2層構造になり、よりソフトな着地とパワフルな蹴り出しを実現しました。見た目のインパクトとは裏腹に、足を入れると軽やかで弾むような走りを体験できます。ランニングが楽しくなること間違いなしの一足で、普段のファッションにも取り入れやすいのが嬉しいポイントです。
【コスパ最強】BROOKS / Ghost 16 (ゴースト 16)

- ブランドとモデル名: BROOKS (ブルックス) / Ghost 16
- おすすめな人: どのシューズにすべきか迷っている方。バランスの取れた「優等生」な一足を求める方。
- 特徴:
- クッション性:★★★★☆
- 安定性:★★★★☆
- 重さ:軽い
- デザイン: シンプルで飽きのこない、どんなウェアにも合わせやすいデザイン。
- 価格帯の目安: 約17,600円
- 一言コメント:
「迷ったらゴースト」と言われるほど、多くのランナーから絶大な信頼を得ているブルックスの定番モデル。クッション性と反発性のバランスが絶妙で、突出した個性はないものの、どんな走り方や目的にも応えてくれる懐の深さが魅力です。最新の「16」では、ミッドソールに軽量で反発性の高い「DNA LOFT v3」を初搭載し、前作よりもさらに軽く、ソフトな履き心地に進化しました。 まるでオーダーメイドかのような滑らかなフィット感で、履いた瞬間から足に馴染みます。ランニングの「基本」を教えてくれる、教科書のような一足です。
【王道の安心感】NIKE / Pegasus 41 (ペガサス 41)

- ブランドとモデル名: NIKE (ナイキ) / Pegasus 41
- おすすめな人: 信頼と実績のある定番モデルを選びたい方。ジョギングから少しペースを上げた走りまで、幅広く使いたい方。
- 特徴:
- クッション性:★★★★☆
- 安定性:★★★★☆
- 重さ:軽い
- デザイン: スポーティーで洗練された、ナイキらしいスタイリッシュなデザイン。
- 価格帯の目安: 約16,500円
- 一言コメント:
40年以上にわたりランナーに愛され続けてきた、まさに"王道"とも言えるナイキのロングセラーモデル。その人気の秘密は、どんなランナーにもフィットする万能性にあります。最新の「41」では、ミッドソールに新素材「ReactXフォーム」をフルレングスで採用し、従来のReactフォームよりもエネルギーリターンが向上。 適度なクッション性と、弾むような反発性のバランスが心地よく、日々のジョギングから少しペースを上げたトレーニングまで、この一足で幅広く対応できます。 長い歴史に裏打ちされた安心感と、常に最新のテクノロジーを取り入れる革新性を兼ね備えた、信頼できるパートナーです。
初心者がやりがちなシューズ選びの「落とし穴」
最後に、せっかくのシューズ選びで失敗しないために、初心者の女性が陥りやすい3つの「落とし穴」についてお伝えします。

デザインだけで選んでしまう
お気に入りのデザインのシューズは、ランニングのモチベーションを上げてくれる大切な要素です。しかし、見た目だけで選んでしまい、自分の足の形やランニングの目的に合わないシューズを履き続けると、靴擦れやマメはもちろん、深刻な怪我につながる可能性があります。まずは機能性、そして試着でのフィット感を最優先し、その中からお気に入りのデザインを見つける、という順番を忘れないでください。
いきなり上級者向けの「厚底カーボンシューズ」に手を出す
トップランナーが履いているような、ミッドソールにカーボンプレートが入った「厚底カーボンシューズ」。 非常に高い反発力でスピードを出しやすいのが特徴ですが、その性能を最大限に引き出すには、相応の筋力と正しいランニングフォームが必要です。筋力が未熟な初心者が履くと、シューズの強力な反発に体がついていけず、かえって足や脚を痛めてしまうリスクがあります。まずは今回ご紹介したような、クッション性と安定性に優れたシューズでしっかりと土台を作りましょう。
ランニング用ではない普通のスニーカーで走ってしまう
「まずは家にあるスニーカーで…」と考える方もいるかもしれませんが、これは最も避けたい選択肢です。ファッション性を重視して作られた一般的なスニーカーと、走ることを目的に作られたランニングシューズとでは、ソールの構造や素材、全体の設計思想が全く異なります。ランニングシューズに備わっている衝撃吸収性や安定性、前方への推進力をサポートする機能は、普通のスニーカーにはありません。大切なあなたの足を守り、快適なランニングを続けるためにも、必ず専用のランニングシューズを用意してください。
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まとめ

いかがでしたでしょうか?あなたにぴったりの一足を見つけるためのヒントは見つかりましたか?
最後に、今日の要点をもう一度おさらいしましょう。
- 鉄則1:目的で選ぶ! ゆっくり楽しむのか、少しペースアップを目指すのかを考えよう。
- 鉄則2:機能で選ぶ! 初心者は何よりも「クッション性」と「安定性」を重視しよう。
- 鉄則3:必ず試着する! 夕方にランニング用ソックス持参で、フィット感を確かめよう。
ランニングシューズは、あなたと共に走り、成長していく「最高のパートナー」です。この記事を参考に、ぜひあなたにぴったりの一足を見つけて、素晴らしいランニングライフをスタートさせてください!心から応援しています。
応援のバナークリックでさらに豊かなランニングにしていきましょう!

